ソフトウェアには個性のある名前が付いているものです。 名は体を表す、ということで変な名前だと変なソフトウェアかもと思ってしまうこともあるかもしれません。 そうなると格好良い名前でもつけて名前で少しでもユーザ数を稼げればなと考えてしまうものです。 しかしそうやって考えていくと泥沼にはまっていくもので、ソフトウェアを作るより時間がかかることも。。。
では、一般的(でもないかもしれないが)な名前の付け方というのはどういうものだろうか? よく見かけるのは、ウリの機能や自分の名前をソフトウェアの名前に加えているものがあります。 例えばエディタを作成したときに、ソフトウェアの名前を「エディタ」と付けても悪くはないですが、その名前からはエディタであること以外何も想像できないと思います。 もしそのエディタが複数のファイルを開けるとしたら、その辺の機能を名前として盛り込んで「沢山開けるエディタ」などにしてみると、名前からどういうエディタなのか少し想像できるようになると思います。 他に、自分の名前が「太郎」だとすると「太郎エディタ」と付ければ太郎君が作ったエディタなんだということが分かるようになります。 分かった所でどうなる?と思いますが、他にもソフトウェアを作っていき評判が上がれば「太郎」というブランドになって「太郎」が付くものは良いものばかりだという評判になればハッピーだと思いません?(笑) 実際にブランド化したソフトウェアなども見かけると思います。 企業だと後者の感じで自社の名前をソフトウェア名の一部にしているものが結構あると思います。
たまにまったくソフトウェアの機能などと関係ない名前を付けているものも見かけますが、それはそれで面白いと思います。 名前から想像がまったくつかないと気になるものですし、インパクトがある名前だとユーザも覚えやすくて広まる可能性もあるでしょう。 例えば「かに」という名前を付けたとすれば、海に住んでる蟹を想像すると思います。 そこからどのようなソフトウェアなのか想像は付かないですが、普通の名前を付けるよりインパクトがあり覚えやすいと思います。 しかしあまりにも長すぎたり読みにくいと、逆効果になる場合もあるかもしれないので気をつけたほうがいいでしょう。
注意することは既に存在するソフトウェアの名前とかぶらないようにすることです。 たまに(かくいう私も)かぶっているものを見かけますが紛らわしいだけです。 それとまったく機能と合わない名前もどうかと思います。 例えばエディタなのに、「なんたらメーラー」なんて付けてもメールの機能がなければ詐欺です(笑) 他に誰かに紹介するのに恥ずかしいような名前というのも気をつけたほうがいいかもしれません。 ユーザが使ってみて気に入って誰かに紹介するのに名前を教えるのが恥ずかしくて紹介しにくいなどあるかもしれません。 これは人によるのでなんとも言えない部分ですが、作者自身の基準でいいのではないかなと思います。
公開後に名前を変更するソフトウェアを見かけますが、変更したことを知らないユーザにはまた新しいソフトウェアとして扱われてしまいがちです。 変更前に名前で広まっていた場合にユーザ数を減らしてしまいかねない原因になってしまう危険性もあります。 しかし、ユーザは一度使ってみて自分が思ったものでない場合はいくらバージョンアップしてももう一度試してみようとはなかなか思わないものです。 機能としては良いものになったのにユーザが増えないとお悩みの方は一度ソフトウェアの名前を変えてみるのも手かもしれません。 だからといって何度も名前を変えていると誰も覚えてはくれないです。
自分に名前を考えるセンスが無いと思えば素直にウリの機能や自分の名前などを盛り込むと良いと思います。 しかし良い名前が決まればやる気も出ますしアイデアも出てくるもので、良い名前が決まらないと名前ばかり気になってしまうこともあるかもしれません。 名前なんて後からでいいやと思うこともありますが、後に回したときほどいい加減な名前になることが多いので、たまには名前からソフトウェアを作ってみてはいかがでしょう? :-)
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